頭が良いタイプにも色々あります。その中に機械的暗記力が優れているお子さんがいます。
うらやましい限りのお話ですが、そういうお子さんは決まって機械的暗記力で何事も解決しようと試みます。
これが強く出すぎる場合、頭打ちや伸び悩みの原因を作ることがあります。
塾生の中に毎年、機械的暗記力が秀でているお子さんが数名出るのですが、
下記は、その中でも特に秀でているお子さんのある定期テストでのお話です。
「社会は大嫌い」と公言して憚らないそのお子さんも、学年があがり少しずつやる気・モチベーションも上がってきました。
「今度の定期テストでは5教科400点をしっかり超えよう!」「嫌いな社会を克服しよう!」
そんな掛け声のもと、社会で80点近くの点数を取ることが出来ました。大幅UPです。
それ自体は素晴らしい、絶賛・称賛モノのお話なのですが、答案用紙をよく見てみると、
「菜古野」「詳馬」
などの漢字が見られました。
「これはいったい何!?」問題文と照らし合わせてみると、その問いの答えは「名古屋」「群馬」が正解でした。
漢字力の脆弱さが、旺盛な機械的暗記力についていけていない結果でした。
この2問が正解であれば、82点まで点数が伸びていました。
実際、このようなお子さんは少なくない人数でいます。
学校の小テストや定期テストでは結果が残せるので、ご父兄様も安心しがちですが、
中身をチェックしてあげないといけません。ここ一番の大きなテストでは、総合力が試されますので、
機械的暗記力に頼りすぎた場合、結果に陰りが見えてきます。
ただ再三にはなりますが、機械的暗記力に恵まれているお子さんはどうしても、
機械的暗記力で何事も突破することを考えがちです。その癖がなかなか抜けません。
また中学生になると、機械的暗記力の問題点に気づくことは出来ても、部活や習い事が忙しく、
本腰を入れての改善に時間を割くことが難しくなります。
アイル学院の小学1~4年生コースは「聞く」「読む」「書く」「話す」バランスを整え、
来るべき時代に必要とされる論理的思考力を育てていくことを主としていきます。
機械的暗記力で点数自体は取れるので、ついついご父兄様も周囲も、「まあいいか・・・」と
うやむやにしてしまうことのないように、まずは漢字力重視したいところです。
特に、漢字に関しては、全く書けないというお子さんは少なく、上手くつながらないことがほとんどです。
「詳馬」=「群馬」・・・そういう間違いがほとんどのように思います。
アイル学院の小学1~4年生コースでは、低学年のうちから、漢字検定をしっかりやり切って行きたいと考えています。
検定も合格ラインぎりぎりで合格することを目指すのではなく、知識をじっくり定着させるつもりで取り組んでいきたいところです。